はじめに
屋根のリフォームを考える際に、カバー工法は非常に有効な選択肢の一つです。
本記事では、カバー工法による屋根リニューアルのメリット・デメリット、施工のポイントについて詳しく解説します。屋根カバー工法のことを理解し、自宅の屋根リフォームに最適な方法を選ぶための参考にしてください。

カバー工法の基本知識
カバー工法とは?
カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて設置する工法です。
カバー工法の新しい屋根材には、軽量で加工が容易な金属製の屋根材が使われることが多いです。既存の屋根を撤去せずに施工するため、工期が短縮され、廃材の処理費用も削減できます。
この方法は、主にスレート屋根や金属屋根に対して行われます。

カバー工法の歴史と背景
カバー工法は、1980年代から広まり始めました。
従来の葺き替え工法に比べ、廃材の処理が少なく、環境負荷が低いため、エコリフォームの一環として注目されています。また、工期が短いため、施主様にとっても利便性が高い工法です。
カバー工法の屋根材としては近年とくに、IG工業の『スーパーガルテクト』や、ニチハの『横暖ルーフ』などが有名です。

一般的な施工手順
より詳しい手順は後ほど書きますが、以下の流れとなります。
- 現地調査
現在の屋根の状態を確認し、カバー工法での施工の可否を判断します。 - 下地調整
カバー工法が可能である場合、下地を整えます。 - 新しい屋根材の設置
新しい屋根本体を取り付けます。 - 仕上げ
隙間や端部の板金処理を行い、全体を仕上げます。
カバー工法のメリット

コスト削減
古い屋根を撤去する手間がないため、工事費用が抑えられます。廃材処理費用がかからない点が大きなメリットです。
工期の短縮
屋根材の撤去作業がないため、工期が大幅に短くなります。工場や事業所などの場合であれば、屋根修理のために営業停止することも難しいですので、葺き替えではなくカバー工法での施工となることが多いです。
廃材処理の効率化
既存の古い屋根材を撤去しないため、大量の廃材が出ない点において環境に優しく、処理の手間も省けます。
屋根の断熱性と防音性の向上
新しい屋根材を重ねることで、断熱性や防音性が向上し、室内環境が快適になります。
カバー工法のデメリット

追加の重量による建物への影響
新しい屋根材を重ねるため、建物に追加の重さがかかります。特に築年数が長い建物の場合、この点を慎重に評価する必要があります。
施工が適さないケース
既存の屋根が大きく損傷している場合や、構造的に不安定な場合にはカバー工法は適しません。
その場合は、葺き替え工法が必要です。既存の屋根材に劣化や損傷があるままカバー工法を行うと新しい屋根材にも影響が出る可能性があります。
カバー工法の施工手順

- 現地調査と診断
最初に、既存の屋根の状態を詳しく調査し、カバー工法が適用できるかどうかを判断します。
とくに、屋根材の下地となる木造部分の劣化具合を検査します。 - なお、横葺きのカバー工法は勾配が緩い屋根には取り付けできません。2.5寸以上の勾配が必要になります。
- 下地処理と準備
既存の屋根に問題がなく、カバー工法が可能な場合、下地を整える作業を行います。既存の板金を撤去処分し、本体屋根をフラットにします。 - 防水シート(ルーフィング)を敷き、新しい屋根材の設置準備をします。
- 新しい屋根材の取り付け
下地がルーフィングで覆われると、次に新しい屋根材を取り付けます。使用する屋根材の種類に応じて、適切な施工方法で進めます。 - 仕上げと確認
本体が葺き終わったあと、隙間や端部の板金施工を行い、全体の仕上げを行います。施工が完了したら、最終的な確認を行い、問題がないかをチェックします。
カバー工法に適したガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板、SGL鋼板、ステンレス鋼板などの金属屋根は、耐久性が高く、軽量であるため、カバー工法に非常に適しています。耐食性も高く、長期間にわたりメンテナンスが容易です。

カバー工法の注意点とアドバイス

施工業者の選び方
信頼できる屋根工事施工業者を選ぶことが重要です。過去の実績やGoogleビジネスなどの口コミを確認し、技術力のある業者か職人さんに直接依頼しましょう。
定期的なメンテナンスの重要性
カバー工法で設置した屋根も定期的なメンテナンスが必要で、定期的に点検を行い、問題があれば早期に対処することで、屋根の寿命を延ばすことができます。
施工前に確認すべきポイント
施工前には、建物の構造や既存の屋根の状態を詳しく屋根職人さんに確認してもらいましょう。また、施工方法や使用する材料についても事前にしっかりと理解しておくことが重要です。
カバー工法と他の屋根リフォーム方法の比較
葺き替え工法との比較
カバー工法と葺き替え工法を比較すると、カバー工法はコストと工期の面で優れています。しかし、葺き替え工法は既存の屋根を取り払い、完全に新しくするため、建物の耐久性が上がります。
一方で、カバー工法の場合は、古い屋根材と新しい屋根材両方の重量が建物にかかってくるため、古い建物の場合は特に、専門家による判断が必要となります。

屋根塗装との違い
屋根塗装は、屋根の美観を高めるための工法であり、カバー工法とは目的が異なります。
屋根塗装は主に、屋根材自体の劣化を防ぎ、美観を目的とされます。ルーフィングという防水シートは劣化している状態で、屋根材を塗装するので防水効果はカバー工法より期待できません。特に雨漏りしている屋根を塗装しても効果は薄いと考えます。
一方、カバー工法は新しい屋根材を追加することで屋根全体の性能を向上させます。したがって、防水の点では新築の屋根と変わりありません。

各工法のメリット・デメリット
各工法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
カバー工法はコストと工期が短縮される点で優れていますが、追加の重量や既存屋根の状態による制約があります。一方、葺き替え工法は完全に新しい屋根を設置するため、耐久性が向上しますが、コストが高く、工期も長くなります。
費用面での違いは、屋根修理の匠ひおきが提供する「屋根葺き替え費用シミュレーション」で確認してみましょう。
まとめ
カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねることで、コストや工期を抑えながら屋根リフォームを行う有効な方法です。この記事で紹介したメリット・デメリットや施工のポイントを参考に、自宅の屋根リフォームに最適な方法を選びましょう。
適切な施工業者を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、長期間にわたり安心して快適な住まいを維持することができます。 屋根修理の匠ひおきでも雨どい修理のご相談を承っております。
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