悪徳な業者による詐欺の手口には様々ありますが、特に屋根工事や屋根リフォームにまつわる典型的なものをご紹介したいと思います。それは、飛び込み訪問による屋根修理の詐欺です。
この記事では、問題となっている、屋根修理を装った悪質な飛び込み営業について詳しく解説していきます。
飛び込み営業の実態
– 悪徳業者の手口- 被害に遭わないために
筆者自身さまざまな方からお話を伺っている中で、飛び込み訪問を実際に体験された方々のエピソードを詳しくお伝えしていきます。
最近多い例として、足場がある工事現場の近くに、わざと飛び込み営業がなされているということです。
例えばこのように訪ねてきます。
「近くで工事を行っている者です。無料で屋根の点検に来ました」と称します。
これらの業者は、近くの工事現場の作業員を装い、点検を無料で行うと言います。
近くで工事をしている方からだと信頼させ、屋根に何ら問題がない場合でも関係なく、工事の契約を取りに来ます。
訪問した悪徳な業者は、念入りに屋根を点検するふりをして、小さな問題箇所や、時には、実際には存在しない損傷箇所の、別の屋根写真を見せたりします。
こういった写真を見せ、「このままでは屋根が大きな危険にさらされています」と危険性を強調し契約を勧めます。
しかし、彼らが指摘する問題点とは、例えば、棟鈑金の釘が浮いている、屋根材がひび割れているなど、そこまで緊急性がないものがほとんどです。
悪徳な業者はこうした問題が放置された場合のリスクを大げさに説明してきます。
修理を急ぐべきであると不安を煽ることにより、被害者が冷静な判断を下せなくなったところで法外な金額の見積もりを提示します。
例えば、通常の市場価格が150万円から200万円であるにも関わらず、彼らが提示する見積もりは400万円といった、常軌を逸した金額になることが少なくありません。
さらには工事もずさんだという話もよく聞きます。
危険性の見分け方
– 契約前に確認すべきこと
- しっかりと名刺をもらいましょう。
- その会社について詳しく調べましょう。
- 提案された修理内容とその必要性をしっかりと確認し、納得できるまで質問する。
– 業者の見分け方
業者を見分ける際は、日常的に屋根のリフォームを行なっている会社であるかどうか、つまり板金工事会社や瓦葺き工事会社かどうかといった専門性があるかを入念に調べましょう。
その業者の実績とそれを裏付ける施工事例の多さなどを確認します。
そして、提供される見積もりの詳細と透明性、契約書の内容の明確さを検証することが重要です。
加えて、第三者の情報も参考にし、急を要する提案や圧力に屈せず、納得がいくまで検討を重ねることが必要です。
対処法
– 正しい応対方法
正しい応対方法には、すぐに契約しないこと、十分な時間をかけて検討すること。
第三者の意見を求めること。
また、不明な点があれば質問し、納得できるまで契約を延期することも重要です。
– 契約後のクーリングオフ
クーリングオフは、特定商取引法に基づき、消費者が無条件で契約を解除できる制度です。
契約後一定期間内(通常は8日間)に、書面で業者へ解除の意志を通知することで、一方的に契約を無効にできます。
この期間内に書面で撤回の意思表示を行う必要があります。
契約書を受け取った日からこの期間がスタートするため、契約内容に疑問や不安がある場合は速やかに行動することが重要です。
– 消費者保護機関への相談
消費者が問題に直面した時、消費者保護機関への相談が有効です。
これには、地方自治体の「消費者ホットライン」(消費者相談室)、や国が運営する「国民生活センター」があります。
また、各地の「消費生活センター」に相談することもできます。
これらの機関は、契約のトラブルや商品の不具合など、様々な消費者問題に対応しており、法的なアドバイスや解決策の提案を受けることができます。
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