屋根修理の基本と費用を解説!

屋根は、建物全体を雨風や紫外線、気温の変化といった外的環境から守る最前線です。しかし、年月とともに屋根材は劣化し、トラブルが発生することがあります。
屋根修理は、これらの劣化や損傷を早期に対処し、家全体を守るために欠かせない作業です。放置すると、雨漏りや内部構造の腐食など大きな被害に繋がり、修理費用も増大してしまうため、早めの対応が非常に重要です。


  1. 雨漏りさせない
    • 雨や雪が建物内部に侵入しないよう防ぐ役割を持っています。防水性が損なわれると、雨漏りが発生し、住まいの耐久性が著しく低下します。
  2. 断熱性の向上
    • 屋根は、夏の暑さを遮り冬の寒さを抑える断熱効果を持っています。この性能が劣化すると、冷暖房効率が悪化し、光熱費が上がる原因にもなります。
  3. 家のデザインの一部
    • 屋根のデザインや色は、家全体の印象を決める重要な要素です。屋根の状態が悪くなると、家の見た目にも影響を与えます。
ニチハ 寄棟屋根

屋根の劣化や損傷を放置すると、以下のようなリスクが発生します。

1.雨漏りの発生 

小さな隙間でも水が侵入し、建物内部の腐食やカビの発生につながります。これが進行すると、柱や梁(はり)など構造体にダメージを与え、大規模な修繕が必要になることもあります。

2.住環境の悪化 

屋根の損傷が進むと、断熱材の性能が低下し、室内が暑くなったり寒くなったりします。また、湿気がこもることで健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

3.修理費用の増加 

劣化や損傷が進行するほど修理範囲が広がり、結果として高額な修理費用が必要になります。早めの対処でコストを抑えることが大切です。

補助金を活用して屋根工事をする場合のデメリット
  1. 建物の寿命を延ばす
    • 屋根を適切にメンテナンスすることで、家全体の耐久性が向上し、結果的に建物の寿命を延ばすことができます。
  2. 快適な住環境の維持
    • 修理を行うことで断熱性能や防水性能が回復し、快適な室内環境が保たれます。
  3. 安全性の確保
    • 屋根がしっかり修繕されていると、台風や地震などの災害時にも安心です。

屋根修理は、家の安全性や快適さを維持するための「投資」とも言えます。劣化の兆候を見逃さず、適切に対応することで、家を守るだけでなく、長期的な節約にもつながります。

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」とは

屋根修理が必要になるサイン

屋根は長年にわたり外部環境にさらされるため、少しずつ劣化していきます。目に見える形で現れる劣化症状は、修理が必要なサインです。これを放置すると、家全体に深刻なダメージを与える可能性があります。
以下で具体的な劣化症状を詳しく解説します。

雨漏りは屋根修理が必要な最もわかりやすいサインです。

以下のような現象が起きたら要注意です。

  • 天井や壁にシミができる
    雨水が屋根材の隙間から侵入し、内部の構造や断熱材を濡らしている可能性があります。
  • 部屋の湿気が増える
    雨漏りが進行するとカビが発生し、空気の質が悪化することもあります。

雨漏りは小さな穴やひびから始まることが多く、見過ごすと修理費用が大幅に増加するため、早めの対応が大切です。

雨漏りの原因と修理方法~プロが教える対策

勾配の緩い屋根に適さない金属屋根の横葺きで施工してしまい雨漏りが発生した事例

屋根材がひび割れたり欠けたりしている場合、以下のようなリスクがあります。

  • 屋根材の防水性能が低下
    ひびや欠けた部分から雨水が侵入し、下地を劣化させる原因となります。
  • 外観が損なわれる
    ひび割れた屋根材は見た目にも悪影響を与え、資産価値が低下することがあります。

特に瓦屋根やスレート屋根では、衝撃や経年劣化でひび割れが発生しやすいため、定期的にチェックしましょう。

瓦のズレや割れの補修

屋根の劣化症状とその対処法を専門家が解説 |

風や台風の影響で、屋根材が浮いたり剥がれたりすることがあります。

以下のようなリスクがあります。

  • 風で屋根材が飛散する
    浮いた状態のまま放置すると、強風で屋根材が飛ばされ、周囲にも被害を及ぼす可能性があります。
  • 防水機能が失われる
    剥がれた部分から雨水が侵入し、雨漏りや内部構造の腐食が進みます。

特に金属屋根では釘やビスの緩みが原因で浮きや剥がれが生じやすいので、台風後は注意して確認することが大切です。

屋根の表面にカビや苔が生えている場合、以下の問題が考えられます。

  • 防水性能の低下
    カビや苔は湿気が多い場所で発生しやすく、屋根材の劣化を促進します。
  • 見た目が悪くなる
    外観を損ねるだけでなく、放置すると屋根材が腐食し、修理が必要になります。

特に日当たりの悪い北側の屋根や、湿気の多い地域ではこの問題が起きやすいです。早めの掃除や防カビ対策を行いましょう。

コケや藻の発生
コケや藻の発生

屋根の劣化は早期に発見すれば簡単な修理で済む場合が多いです。定期点検を行うことで、問題を見逃さずに済みます。

点検の効果
小さなトラブルを見つけて早期対応することで、大規模な修理を避けることができます。

点検のタイミング
年に1~2回、特に台風シーズン後や大雨の後に点検を行うのが理想的です。

雨漏り無料点検受付中

自分でも以下の方法で屋根の状態を簡単に確認できます。

  1. 地上から目視で確認
    屋根材の浮きや剥がれ、色褪せ、苔の有無などを地上から観察します。
  2. 天井や壁の状態を確認
    室内で雨染みや湿気がないかをチェックします。
  3. 双眼鏡やカメラを活用
    双眼鏡を使うと、地上からでも屋根の状態を詳しく観察できます。
  4. 雨の日後にチェック
    雨漏りや湿気が感じられる箇所がないか確認します。

注意:無理に屋根に上がるのは危険です。高所作業に慣れていない場合は専門家に依頼してください。

屋根修理の一般的な費用目安

屋根修理の費用は、作業内容や屋根材の種類、修理規模によって大きく異なります。

一般的には以下のような価格帯となっています。

  • 軽微な修理:2万円~10万円程度
  • 部分的な修理:10万円~50万円程度
  • 全面的な葺き替え:100万円~300万円以上

費用を抑えるためには、早めに問題を発見し、軽微な段階で修理することが重要です。

スレート屋根のひび割れ補修
ガルバリウム鋼板の住宅

軽微な修理は、小さな問題を解決するための比較的低コストな作業です。

  • 瓦の差し替え:1枚あたり3,000円~8,000円
  • ひび割れの補修:8,000円~
  • 雨漏りの修繕(シーリング打ち):2万円~

これらの修理は迅速に対応することで、さらなる被害を防ぎます。
小さな修理を怠ると、後に大規模な工事が必要になる可能性があるため注意が必要です。

瓦屋根
瓦の差し替えや固定:5,000円~3万円程度/㎡
葺き替え:8,000円~20,000円/㎡

スレート屋根
コーキングや塗装:3,000円~7,000円/㎡
葺き替え:8,000円~18,000円/㎡

金属屋根
錆の補修や塗装:3,000円~8,000円/㎡
葺き替え:10,000円~25,000円/㎡

屋根材(スレート・金属・瓦)の種類とそのメリット・デメリットを屋根修理職人が解説 |

屋根全体の修繕や葺き替えは、劣化が深刻な場合に行われる大規模工事です。

費用の目安は以下の通りです。

  • 屋根全体の補修:50万円~150万円
  • 葺き替え工事:100万円~300万円
  • カバー工法(重ね葺き):80万円~200万円

大規模修繕は高額ですが、屋根全体を一新するため、長期的に見ればコストパフォーマンスが高い選択肢になることもあります。

屋根葺き替え費用シミュレーション

屋根材の種類
屋根材の特性や施工難易度により費用が変わります。たとえば、瓦屋根は耐久性が高い反面、修理費用が高めです。一方、スレートや金属屋根は修理が比較的簡単で、費用も抑えやすい傾向があります。

修理箇所の規模や場所
修理範囲が広いほど費用が高くなります。また、作業が困難な高所や急勾配の屋根では、足場設置費用や安全対策費が上乗せされるため、全体のコストが上昇します。

業者の選び方や地域差
業者による価格設定や地域の物価水準も、修理費用に大きく影響します。都市部では人件費が高いため料金が高めになる傾向があります。一方で、地方では物価が低いため、比較的安価に修理できることが多いです。

火災保険は火事だけでなく、自然災害による被害にも適用されることがあります。
特に台風や雹(ひょう)、雪害などによる屋根の破損があった場合、保険を活用することで修理費用を軽減することが可能です。
ここでは、火災保険が適用される条件や具体的な手続きについて詳しく解説します。

火災保険が適用されるのは、「予測できない偶然の事故や災害」による被害が対象となる場合です。
主に以下の条件が該当します。

自然災害による被害:台風、暴風、雹、雪などの自然災害によって屋根が破損した場合。

突発的な事故:木の枝が屋根に落ちて損傷した場合など。

経年劣化ではないこと:経年劣化や日常的な使用で発生した損傷は保険対象外。

火災保険は保険会社ごとに細かな規定が異なるため、契約内容をしっかり確認することが重要です。

台風や強風による屋根修理で火災保険が適用される場合の具体例を挙げます。

  • 被害例
    • 強風で屋根材が剥がれたり飛ばされた。
    • 台風で飛来物が屋根に当たり、破損した。
    • 突風で雨漏りが発生した。

これらは、保険会社が自然災害として認定すれば、火災保険が適用されます。ただし、被害が台風や強風によるものかを証明する必要があるため、写真や書類で状況を記録しておくことが重要です


修理業者との連携

保険を使った屋根修理を成功させるためには、信頼できる修理業者との連携が重要です。

業者に相談するメリット

被害状況の調査と写真撮影のサポート。

保険申請に必要な書類の作成。

保険が適用されなかった場合でも柔軟に対応できる修理プランの提案。

注意点 悪質な業者に注意(保険金を不正請求する業者など)。

屋根修理は、建物の安全性や快適さを維持するために欠かせない重要なメンテナンスです。屋根の劣化や損傷を早期に発見し対応することで、修理費用を抑え、家全体の寿命を延ばすことができます。また、火災保険を活用することで、自然災害による被害に対する修理費用を軽減できる可能性があります。

適切な修理は、専門業者と連携することが大切です。「屋根修理の匠ひおき」では、火災保険を使った修理のサポートや、無料の現地調査・見積りを行っています。お気軽にご相談ください!

日置 卓弥

日置 卓弥

屋根修理の匠ひおきの代表です。哲学で学んだ独特な視点を屋根修理の仕事に活かし、お客様の期待を超えるサービスを実現するために日々努力しています。

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