雨漏りの原因と修理方法~プロが教える対策


屋根からの雨漏りは、家の構造や居住環境に重大な影響を及ぼす問題です。特に、長期間放置するとカビの発生や構造材の腐食など、さらなる被害を招く可能性があります。
この記事では、雨漏りの主な原因とその修理方法について、屋根職人が専門家の視点から詳しく解説します。雨漏りの早期発見と適切な対処法を知ることで、あなたの大切な住まいを致命的な被害から守ることができます。

雨漏り補修工事

雨漏り箇所を特定することは、適切に屋根修繕するための第一歩です。以下の方法で雨漏り箇所を特定します。

雨漏りすると、室内の天井や壁にシミができたり、カビが発生することがあります。これらは雨漏りのサインであり、シミの位置から雨水の侵入箇所をおおよそ推測することができます。

雨漏りによる天井のシミ

屋根の上に登って、屋根材のひび割れや欠け、色褪せを確認します。また、瓦やスレートがずれている場合も雨漏りの原因となります。さらに、屋根の接合部や突起部分(煙突、換気口など)も重点的にチェックします。

屋根専門業者により雨漏り点検

専門業者に依頼する場合、散水検査や赤外線カメラを使った検査が行われる場合もあります。散水検査では、屋根に水をかけて実際に漏れを確認します。赤外線カメラは温度差を利用して、見えない水分を検出します。

雨漏りの散水検査

近年ではドローンを使用して屋根の雨漏り点検を行う業者もいます。はしごをかけて屋根にのぼることなく、高所での作業が不要になるため、短時間で広範囲を点検できます。
但し、作業員が直接見たり触れたりして点検する訳ではないため、損傷している箇所の詳しい状態を正確に把握することが難しい場合があります。

ドローンを使った雨漏り屋根点検

雨漏りの原因を特定することは、自分でもある程度可能ですが、正確な診断と効果的な修理を行うためにはプロに依頼するのが最善です。
以下に「自分でできる点検」と「プロに依頼した方が良い理由」をざっくりと説明します。

  • 目視確認
    天井や壁に染みがないか、屋根や外壁に明らかな破損や隙間がないかをチェックすることはできます。
  • 雨の日の観察
    雨が降っているときに、どこから水が入ってきているか?をリアルタイムに確認し、原因の手がかりが掴めることがあります。
  • 安全性
    屋根の上での作業や高所での点検はかなりの危険が伴います。プロに任せることで、事故を防ぐことができます。
  • 専門的な知識
    雨漏りの原因は複数の要因が絡むことが多く、表面的に見える症状からは判断しにくいことが多いです。プロは長年の経験と専門知識を基に、見えない場所の問題を的確に診断できます。
  • 適切な修理
    専門業者は原因に応じた最適な修理方法を提案し、長期的な解決策を提供できます。

プロに依頼することで、確実に雨漏り箇所を特定でき、適切な修理方法を提案してもらえます。自分での判断が難しい場合は、屋根の専門業者に相談することをお勧めします。

プロの業者を選ぶ際、「リフォーム会社」と「屋根専門の修理会社」が主に考えられますが、それぞれの業者の違いについては「リフォーム会社と屋根専門の修理会社の違いとは?」を参考にしてみてください。

雨漏りの原因はさまざまですが、主に以下のような要因が考えられます。

屋根材は、長年にわたる使用や紫外線、雨風などの自然環境の影響を受けることで徐々に劣化していきます。この劣化が進むと、屋根材に隙間やひび割れが生じ、そこから雨水が侵入して雨漏りの原因となることがあります。

屋根材の劣化
  • 瓦屋根
    瓦は比較的耐久性が高い素材ですが、長い年月が経つと瓦自体のひび割れや、瓦を固定する漆喰の劣化が進行します。漆喰が劣化すると瓦がずれたり、隙間が生じて雨水が侵入する可能性があります。定期的な点検と漆喰の補修、瓦の交換が劣化対策として重要です。
  • スレート屋根
    スレートは軽量でコストパフォーマンスの高い屋根材ですが、経年劣化により表面が風化し、ひび割れが生じることがあります。特に、紫外線による劣化が進行すると、表面の防水機能が低下します。劣化が進んだスレートは雨水を吸収しやすくなり、内部の構造材にまで影響を及ぼすことがあります。定期的な塗装や防水処理が必要です。
  • 金属屋根
    金属屋根は耐久性が高く、錆びに強い素材も多くありますが、環境によっては錆びが発生することがあります。特に、塩害や酸性雨の影響を受けやすい地域では、錆びが進行しやすくなります。また、金属屋根のつなぎ目や接合部が劣化すると、そこから雨水が侵入することもあります。錆びの発生を防ぐためには、定期的な点検と塗装が効果的です。

稀なケースではありますが、設計段階で屋根に適切な勾配や排水システムが設けられていない場合、雨水がスムーズに排出されず、屋根に水が溜まることがあります。この水たまりが原因で、徐々に屋根材の隙間やひび割れから屋内に水が侵入し、雨漏りを引き起こすリスクが高まります。残念ながら、施工業者の知識不足による設計ミスは全く無いとは言い切れません。

  • 勾配が不十分
    屋根には一定の傾斜(勾配)が必要で、この勾配があることで雨水は効率的に排水されます。もし勾配が不十分であったり、平坦に近い屋根であったりすると、水が適切に流れずに溜まる場所が生じます。これが原因で屋根材の劣化が早まったり、接合部から水が染み込んでしまうことがあります。
  • 排水システムが適切でない
    適切な排水システム、例えば雨樋(あまどい)やドレインの設置も重要です。これらが設計時に考慮されていないと、雨水が屋根に溜まりやすくなり、最終的には建物内部に水が侵入する原因となります。雨樋の位置やサイズ、排水口の数なども、建物の構造や屋根面積に応じて適切に設計される必要があります。
  • 接合部の処理不足
    設計時に接合部や屋根の重なり部分が適切に処理されていないと、これらの部分が雨漏りの原因となることがあります。例えば、屋根材が重なる部分が不十分であったり、防水シートの処理が不適切であったりすると、雨水が簡単に入り込む隙間が生じます。
  • 水切り板金処理が適切でない
    屋根と壁が接する部分や煙突やベンチレーターなどの突起物の周囲は、特に慎重な設計と施工が必要です。これらの箇所は雨水が集中しやすく、適切に処理されていないと水の侵入経路となりやすいです。

屋根の下地に敷かれる「ルーフィング」と呼ばれる防水シートが劣化したり、施工に不具合がある場合、屋根材の下に雨水が浸入してしまいます。この防水シートは、屋根全体の防水性能を支える非常に重要な部分であり、適切に機能しないと雨漏りの主な原因となることがあります。

防水シートの劣化
  • 劣化
    防水シートは、長期間にわたって紫外線、温度変化、湿気などにさらされると、次第に劣化していきます。劣化が進むと、防水シートに亀裂や穴が生じ、水を防ぐ機能が低下してしまいます。
  • 施工不良
    施工時に防水シートが適切に敷かれていない場合や、重なり部分が不十分な場合、そこから水が浸入する可能性が高まります。施工不良が原因で防水シートの役割を果たせていないと、雨漏りが発生しやすくなります。

雨樋に落ち葉やゴミが詰まると、雨水がスムーズに排水されなくなり、その結果、水が溢れて屋根や外壁に浸入することがあります。このような状態が続くと、屋根材や外壁が水分を吸収し、劣化を早める原因となります。特に、梅雨や台風のシーズンなど、降雨量が多い時期には雨樋の詰まりが発生しやすく、放置すると雨漏りや外壁の損傷につながるリスクが高まります。

雨樋が詰まると重大な損傷を引き起こす可能性があります
  • 雨水の逆流
    雨樋が詰まると、行き場を失った雨水が逆流し、屋根や外壁に沿って流れ落ちることがあります。この逆流によって、外壁や基礎部分が水にさらされ、カビや腐食、構造的な損傷が進む可能性があります。
  • 雨水の飛び散り
    雨樋が機能しない場合、雨水が屋根の端から飛び散り、地面に跳ね返って外壁や基礎にダメージを与えることもあります。これにより、外壁の塗装が剥がれたり、基礎部分にひび割れが生じたりすることがあります。
  • 雨漏りのリスク増加
    屋根の構造が水にさらされる時間が長くなると、防水シートや屋根材が劣化し、雨漏りが発生しやすくなります。雨漏りが進行すると、室内の天井や壁にまでダメージが及び、修理費用が大幅に増加する可能性があります。

ベランダやバルコニーの排水口が詰まったり、防水工事が十分に行われていない場合、雨水がそこから侵入し、室内に漏れることがあります。この問題は意外と見過ごされがちですが、放置すると大きな被害を招く可能性があります。定期的な点検と清掃を行うことが、こうしたトラブルを未然に防ぐために非常に重要です。

ベランダ排水口の詰まり
  • 水たまりの発生
    排水口が落ち葉やゴミで詰まると、ベランダやバルコニーに水が溜まりやすくなります。特に大雨の際には、溜まった水が建物の防水層を超えて室内に侵入し、雨漏りの原因となります。
  • 構造材の劣化
    水が溜まることで、ベランダやバルコニーの床材や構造材が長時間湿った状態になり、カビや腐食が進むことがあります。これにより、建物の強度が低下し、修繕費用が増大するリスクがあります。

雨漏りの修理方法は、原因や箇所によって異なります。以下に主な修理方法を紹介します。

劣化した屋根材は、新しいものに交換することで屋根の機能を回復させます。瓦やスレートの屋根では、ひび割れや欠けが発生した部分を特定し、その部分だけを交換することが可能です。これにより、屋根全体を取り替えるコストや手間を抑えつつ、劣化した部分の修繕を行えます。

屋根材の交換
  • 局所的な修理
    瓦やスレートは、ひび割れたり欠けたりした部分だけを交換できます。この場合、同じ材質や色のものを使用して補修するため、屋根全体の外観に違和感が出ないように注意します。
  • 長期的な保護
    部分的な交換は、瓦やスレートの寿命を延ばし、屋根全体の耐久性を維持するために有効です。また、他の部分の劣化も進行している場合には、早めに点検し、必要に応じて追加の補修を行うことが重要です。
  • 錆びた部分の除去と交換
    金属屋根の場合、錆びが発生するとその部分が弱くなり、さらに錆びが広がることがあります。錆びた部分を丁寧に切り取り、新しい金属板を取り付けて修繕します。この際、周囲の錆びも広がらないように処理を施すことが重要です。
  • 防錆処理
    新しい金属板を取り付ける際には、防錆処理を施すことで、再び錆びが発生するのを防ぎます。特に、海岸地域や酸性雨が多い地域では、防錆処理が屋根の寿命を大幅に延ばします。

防水シートが劣化している場合、その部分を補修または交換することで、屋根の防水性能を回復させます。補修作業では、防水シート専用の接着剤やテープを使用して、ひび割れや損傷部分を修復します。しかし、劣化が進んでいる範囲が広い場合は、部分補修では不十分なことが多く、防水シート全体を交換することが必要になります。

防水シートの補修
  • 局所的な修繕
    防水シートの一部に小さなひび割れや損傷が見られる場合、その部分だけを補修することが可能です。専用の接着剤や防水テープを使用して、損傷部分をしっかりと密閉し、水の侵入を防ぎます。この方法は、軽微な劣化に対して効果的で、迅速に対応できる点がメリットです。
  • 全面的な交換
    防水シートの劣化が広範囲にわたる場合、全体を交換することが推奨されます。古い防水シートが劣化している状態で部分的な補修を行っても、他の部分から水が侵入するリスクが高まるため、全体を交換することで屋根全体の防水性を確保します。
  • 既存シートの上にカバー
    劣化が進んでいるものの、完全に剥がす必要がない場合、古い防水シートの上から新しい防水シートを重ねて敷設することがあります。この方法は、工期を短縮し、コストを抑えることができますが、屋根の状態によっては適切な方法かどうかを専門業者に確認することが重要です。重ね張りによる追加の重さや、既存シートの状態が屋根構造に与える影響も考慮しなければなりません。

詰まった雨樋を掃除し、破損した部分を修理します。掃除には、高圧洗浄機やブラシを使って、雨樋に溜まった落ち葉やゴミをしっかりと取り除きます。これにより、雨水が正常に流れるようになり、雨漏りや外壁への水害を防ぐことができます。

高圧洗浄機で洗浄
  • 高圧洗浄機の使用
    高圧洗浄機を使うと、雨樋の中に詰まったゴミや汚れを効率的に除去できます。水の圧力で頑固な汚れや詰まりを押し流し、雨樋の内部を清潔に保つことができます。ただし、強力な水圧を使用するため、雨樋自体が劣化している場合は、さらに損傷を与えるリスクがあるため注意が必要です。
  • ブラシによる手作業
    高圧洗浄機が使用できない場合や、より細かなゴミを取り除くためには、ブラシを使った手作業の掃除が効果的です。雨樋の形状に合ったブラシを使用し、隅々まで丁寧に清掃します。この作業により、落ち葉や泥、その他のゴミを取り除き、雨水が詰まらずスムーズに排水されるようになります。
  • 雨樋の交換
    破損が大きい場合や、部分的にひび割れや欠けが見られる場合は、破損した部分を新しい雨樋に交換します。交換することで、雨樋全体の耐久性が向上し、再び同じ箇所でのトラブルを防ぐことができます。交換する際には、既存の雨樋と同じ素材や色を選ぶことで、外観の一貫性を保つことができます。
  • 専用接着剤での一時的な補修
    破損が比較的小さい場合や、ひび割れが軽度であれば、専用の接着剤やシーリング材を使用して補修することができます。但し、補修箇所が再び劣化する可能性があるため、定期的な点検が必要です。

ベランダやバルコニーの防水対策には、防水塗料や防水シートを使用して表面をしっかりと保護する方法があります。これにより、雨水が構造内部に浸入するのを防ぎ、建物の耐久性を維持します。また、防水対策に加えて、排水口の定期的な掃除や、必要に応じて排水システムの改善も重要です。排水がスムーズに行われないと、雨水が溜まり、やがて防水層を越えて室内に水が侵入するリスクが高まります。

専門業者による防水工事
  • 防水塗料の塗布
    ベランダやバルコニーの表面に防水塗料を塗ることで、雨水の浸透を防ぐ効果があります。防水塗料は、ひび割れや小さな隙間にも入り込み、しっかりとした防水層を形成します。これにより、表面からの水分の浸透を防ぎ、下地の劣化を抑えることができます。
  • 防水シートの設置
    防水シートは、ベランダやバルコニーの表面に直接貼り付けることで、強力な防水層を作ります。このシートは、耐久性が高く、長期間にわたって防水効果を発揮します。シートの設置には、接合部や角の処理が特に重要で、専門的な技術が求められます。
  • 排水口の掃除
    ベランダやバルコニーにある排水口が詰まると、雨水が適切に排出されず、水が溜まってしまいます。これが原因で防水層に負担がかかり、雨漏りのリスクが高まります。定期的に排水口を掃除し、落ち葉やゴミを取り除くことで、排水システムが正常に機能するように保つことが重要です。

専門業者に修理を依頼すれば、その豊富な経験と専門知識を活かした高品質な施工を行います。これまでに多くの現場で培った技術と知識のある業者であれば、細部にまで気を配った作業を行うでしょう。単なる修繕にとどまらず、耐久性や防水性を高めるための最適な材料選びや施工方法で、最善の修理を提供してくれます。

雨漏り修理の費用は、修理内容や規模、屋根材の種類によって異なります。以下に、一般的な費用の目安と内訳を紹介します。

屋根材の交換

1平方メートルあたり
3,000円~10,000円程度

防水シートの補修 1平方メートルあたり
2,000円~5,000円程度
雨樋の掃除と修理 1メートルあたり
1,000円~3,000円程度
ベランダやバルコニーの防水対策 1平方メートルあたり
3,000円~8,000円程度

  • 複数の業者から見積もりを取り、比較する
  • 普段から定期的にメンテナンスを行い、大規模な修理を防ぐ(コレ、本当に大事です!)
  • 火災保険の適用が可能かどうか確認する

多くの住宅用火災保険では、台風や大雨などの自然災害による雨漏りの修理費用が補償されることがあります。保険を適用するためには、まず保険会社に連絡して、補償対象かどうかの確認を行うことが重要です。その後、必要な書類を整えて申請を進めます。

火災保険
  • 保険会社への連絡
    雨漏りの被害が発生したら、まずは保険会社に連絡し、補償の対象となるか確認します。この際、保険の契約内容を再確認し、自然災害による雨漏りがカバーされるかどうかを確認しましょう。
  • 被害状況の記録
    保険申請には、被害状況を証明するための写真が必要です。雨漏りによる被害箇所や、損傷した屋根、壁、家具などを細かく撮影しておきます。これらの写真は、修理費用の正当性を証明するためにも非常に重要です。
  • 修理見積書の作成
    保険会社に申請する際には、修理費用の見積書も提出する必要があります。信頼できる専門業者に依頼して、雨漏りの修理にかかる費用を見積もってもらいましょう。見積書には、修理内容や使用する材料、工期などが詳細に記載されていることが求められます。
  • 必要書類の準備
    申請には、被害状況の写真や修理見積書のほか、保険契約書、事故発生時の状況を説明する書類などが必要です。保険会社が指定する申請書類を漏れなく準備し、迅速に提出することがスムーズな申請につながります。
  • 保険会社の調査
    保険申請後、保険会社が現地調査を行う場合があります。調査員が被害状況を確認し、保険適用の判断を行います。この際、誇張せず、正確な情報を提供することが重要です。
  • 修理業者との連携
    保険申請のための見積書作成や修理作業は、保険会社が指定する業者に依頼することも考慮しましょう。指定業者であれば、保険手続きがスムーズに進むことが多く、補償を受けやすくなる可能性があります。

雨漏りを放置すると、以下のようなリスクが発生します。

雨水が建物内部に浸入すると、屋根や壁の構造材が水分を含んで腐食し始めます。この腐食が進行すると、構造材の強度が著しく低下し、最終的には家全体の耐久性が大きく損なわれるリスクがあります。

家屋全体の構造へのダメージ
  • 構造材の腐食
    木材や鉄骨などの構造材が雨水にさらされると、木材は腐朽菌の影響で腐りやすくなり、鉄骨は錆びて脆くなります。腐食が進むと、構造材の本来の強度が失われ、建物全体の安定性が危険にさらされます。
  • 強度の低下
    構造材が腐食すると、屋根や壁が本来の荷重を支える能力を失い、ひび割れやたわみが発生する可能性があります。このような劣化は、特に地震や強風時に建物全体の耐久性を著しく低下させる原因となります。
  • 家全体への影響
    雨水の浸入は、屋根や壁だけでなく、床や基礎部分にも広がることがあります。これにより、床が沈下したり、基礎部分が劣化するなど、家全体に広範囲なダメージが及ぶ可能性があります。また、浸水した水がカビやダニの発生源となり、室内環境の悪化や健康被害を引き起こすリスクもあります。

湿気が溜まることで、カビが発生しやすくなります。カビは人間の健康に悪影響を及ぼし、特にアレルギーや呼吸器系の問題を引き起こすことがあります。特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭では、健康被害のリスクが高まります。
また、木材が腐食すると、もはやリフォームすること自体難しくなる場合があります。実際に、私はそのような現場を何度も見てきました。もう少し早く対処していればなんとか修理できたはずなのに、腐食がすすむと、もう建て直すしか選択肢がなくなってしまうことも本当にありました。

雨漏りは、家の構造自体や住環境に深刻な影響を与える問題です。雨水が建物内部に浸入すると、屋根や壁、天井などの構造材が劣化し、建物全体の耐久性が低下する恐れがあります。
また、湿気が溜まることで、カビの発生や室内空気の質の悪化を招き、住む人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、雨漏りは見逃さずに、早期に原因を突き止めて対処することが非常に重要です。

雨漏りは、家の構造や住環境に深刻な影響を及ぼす問題ですが、早期に原因を特定し、適切な対応を行うことで大きな被害を防ぐことができます。定期的な点検とメンテナンスを欠かさず行い、必要な修理を早めに行うことで、安心して暮らせる住まいを維持しましょう。

日置 卓弥

日置 卓弥

屋根修理の匠ひおきの代表です。哲学で学んだ独特な視点を屋根修理の仕事に活かし、お客様の期待を超えるサービスを実現するために日々努力しています。

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