はじめに
近年はガルバリウム鋼板の高い耐久性と人気もあり、中古戸建て住宅の屋根リフォームでもプラス面が大きく非常におすすめです。 中古住宅の屋根は経年劣化で防水性や耐久性が低下している場合も多く、リフォームを機に材質を見直すことで住まい全体の寿命を延ばすことができます。

本記事では、中古一戸建て住宅の屋根リフォームにおいてガルバリウム鋼板(金属屋根)が最適とされる理由を、梅雨時期の雨漏り対策も交えながら詳しく説明します。
屋根リフォームでなぜ金属屋根が選ばれるのか
中古住宅の屋根リフォームで金属屋根が選ばれる背景には、いくつかの理由があります。
耐久性の高さ
まず、耐久性の高さです。ガルバリウム鋼板屋根はアルミニウムと亜鉛の合金めっきによって錆(さび)に強く、適切なメンテナンスを行えば30年以上の長寿命が期待できる素材です。実際、1980年代から実用化され30年以上の使用実績があり、長期間にわたり屋根材として性能を発揮します。

屋根は紫外線や雨風にさらされる過酷な環境ですが、耐久性に優れる金属屋根なら劣化が緩やかで、特に中古戸建てのリフォーム後も安心して長く住み続けられます。
屋根の軽さにより耐震力がアップ
そして、瓦屋根からの葺き替えでは、屋根の軽量化による耐震力の強化が期待できます。金属屋根は伝統的な瓦屋根やスレート屋根に比べて大幅に軽量で、建物への荷重を減らすことができます。特に中古住宅では、屋根の重さによる建物への負担が心配されますが、軽い屋根材にすることで建物全体の負荷を軽減できます。
重量が減ることで耐震性(地震への強さ)が向上し、大地震時にも屋根の重さによる被害を抑えられるメリットがあります。

葺き替えではなく「カバー」で済むことも
さらに、金属屋根は薄い金属板でできているため、現在の屋根材の上から重ねて葺く「カバー工法」が可能です(※スレート屋根のみ)。カバー工法であれば既存屋根を撤去せずに施工できるため、結果的に数十万から百万円以上の費用削減につながり、葺き替え工事による費用を抑えることが可能です。

豊富なカラーバリエーション
また、金属屋根はシンプルでスマートな見た目を持ち、カラーバリエーションも豊富です。古い屋根を一新して外観を現代的に美しくできる点も、施主様にとって魅力と言えるでしょう。 以上のように、金属屋根は耐久性・軽量性・施工性に優れていることから、中古戸建ての屋根リフォームで多く選ばれているのです。

ガルバリウム鋼板の特徴と梅雨時期のメリット
金属屋根材の中でも特にガルバリウム鋼板は、その性能面で非常に優れています。最大の特長である「錆びにくさ」により、長雨が続く梅雨の時期でも安心感があります。
雨に強く、染み込まない「ガルバリウム」
ガルバリウム鋼板は素材自体が水分を吸収しないため、屋根材が雨水を染み込んで劣化する心配がありません。
従来のトタン屋根(亜鉛メッキ鋼板)に比べて格段に錆びに強く、雨風に晒されても表面のアルミ亜鉛合金めっきが腐食を防いでくれます。その結果、雨漏り対策としても非常に効果的な屋根材と言えます。
屋根からの雨漏りは重大な欠陥ですが、ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)は継ぎ目や重なり部分が少ない設計で、屋根材自体にも水が染み込まないため、他の屋根材と比較して雨漏りのリスクが低く抑えられます。

特に梅雨のように雨が多い季節や台風シーズンには、その防水性能の高さが実感できます。
ただし、どんな屋根でも取り合い部分(屋根と壁の接合部や天窓まわりなど)や経年劣化したシーリングから雨水が侵入する可能性はありますので、定期点検(10年に一度程度)は必要です。それでも、ガルバリウム鋼板は適切に施工しさえすれば長期間にわたり雨をしっかり弾き、ルーフィング(防水シート)との二重構造で住まいを雨水から守ってくれます。
錆びにくい
ガルバリウム鋼板は防錆性能が高いため、湿気の多い環境でも耐久性を発揮します。日本の気候特有の梅雨時期の長雨や真夏の強い日差しにも強靭に耐えるので、季節を問わず屋根材としての安心感があります。
さらに海岸線に近い塩害地域(厳しい環境下)では、SGL(エスジーエル鋼板)=「超高耐久ガルバリウム」を使用することにより優れた耐久性を発揮します。

雨音が気になる
「雨が降ると金属屋根は雨音が心配」という声もありますが、屋根をカバー工法で現在の屋根材を撤去しない場合や、断熱材一体型の金属屋根材を使用したりすることで、雨音や室内の暑さもかなり軽減できます。快適性にも配慮した施工が可能ですので、梅雨時でも夏場でも金属屋根のメリットを享受できるでしょう。
コストパフォーマンスとメンテナンス性能
コストパフォーマンスが良い
金属屋根へのリフォームは、長い目で見て優れたコストパフォーマンスを発揮します。ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)は安価な屋根材に比べ比較的に初期費用が高めになる傾向はありますが、その分耐用年数が長く、メンテナンス頻度も少なくて済みます。

一般的なスレート屋根(コロニアル)は20年前後で塗装や改修が必要になり、瓦屋根も定期的な補修や部分的な差し替えが発生しがちです。
それに対してガルバリウム鋼板は25〜30年程度の耐久性が期待でき、適切な塗装メンテナンスを施すことで40年以上使用できたケースもあります。長期的に見ると、再リフォームや補修にかかるコストを抑えられるため、費用対効果の高い選択と言えるでしょう。
余分なコストを削減

さらに、施工方法によっては工事金額を抑えられます。「カバー工法」を用いる場合、既存屋根の撤去処分費が不要になるため、その分の費用を抑制できます。廃材が少なく環境面にも優しい工法で、工期短縮による人件費圧縮と合わせて経済的です。
もちろん建物の状況によって適用できるかは要確認ですが、適切な方法を選ぶことで予算内で最大の効果を得ることができます。
メンテナンスしやすい
日頃のメンテナンスも比較的容易なのも利点です。金属屋根は苔(コケ)やカビが発生しにくく、表面の汚れも雨水で流れ落ちやすいため、美観を長く保てます。数年に一度程度、専門業者による点検を受け、塗膜の劣化やビスの緩みがないか確認することで、より長期間にわたり性能を維持できます。

仮に塗装が色あせてきても再塗装によって防錆効果を持続できます。大掛かりな修理の発生率が低いのも安心ですが、万が一の修繕も金属板を張り替えるだけで対応可能です。
まとめ
このように、ガルバリウム鋼板による金属屋根は耐久性ゆえにライフサイクルコストを低減でき、メンテナンスもしやすいため、中古戸建ての屋根リフォームにおいて賢い選択肢となっています。
中古戸建てにおけるリフォーム事例
ここで、ガルバリウム鋼板を使った中古戸建て屋根リフォームの事例を一つご紹介します。例えば築30年ほど経過した木造住宅で、屋根リフォームを検討された施主様がいました。元の屋根はスレート瓦でしたが、経年で一部スレートにひび割れやズレが生じていました。

また屋根葺き替え工事だと、予算がオーバーしてしまいそうだと不安を感じておられました。 そこで当社では、既存のスレート屋根をそのままで、その上にガルバリウム鋼板屋根への「カバー工法」をご提案しました。
施工ではまず古いスレートの上に、新たに高機能なルーフィング(防水シート)を敷設します。そして、ガルバリウム鋼板の屋根材を設置しました。新しい金属屋根材と防水シートの組み合わせにより雨漏りの不安は当然、解消されました。また、リフォーム後の外観はスタイリッシュな印象となり、お住まい全体が見違えるように美しく生まれ変わりました。
施主様からは「梅雨時でも雨漏りを気にせず安心して過ごせるようになった」「屋根がきれいになった」といったお声をいただきました。

中古住宅でも適切な材料でリフォームすれば、新築同様の安心感を得られるます。このように、金属屋根へのリフォームは見た目の改善だけでなく、住まいの安全性・快適性を飛躍的に向上させる結果となります。
リフォームを検討中の方へ
古くなった屋根を放置していると、雨漏りなど思わぬトラブルに発展しかねません。また、瓦の落下や屋根材の飛散は台風や地震時に大きな危険となります。屋根リフォームを検討中の方は、早めに専門業者へ相談し、現在の屋根の状態を点検してもらうことをおすすめします。
金属屋根へのリフォームは、耐久性・防水性に優れた雨漏り対策となるだけでなく、住宅の寿命を延ばし、安心できる住環境を実現する有効な手段です。
当社でも屋根の無料点検やお見積もりのご相談を随時承っております。ガルバリウム鋼板をはじめ、最適な屋根リフォームプランをご提案させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

当社は金属屋根専門の板金職人が施工する会社です。
ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)についてのご相談は「屋根修理の匠ひおき」までお気軽にご相談ください。
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