外壁リフォームに最適!おしゃれで耐震性に優れた金属サイディング

近年、耐久性とデザイン性を兼ね備えた外壁材として注目を集めているのが金属サイディングです。
金属サイディングは、模様が施された金属板と断熱効果のある裏打ち材でできた外壁材です。工場で一貫して製造されるため、仕上がりが均一で、塗装仕上げが不要です。
金属サイディングは、軽量で施工が容易なだけでなく、メンテナンス性にも優れているため、長期的なコスト削減にもつながります。

今回は金属屋根・金属サイディングの施工・修理や板金工事を専門とする当社の視点から、金属サイディングに関して、特に外壁リフォームに焦点を当てて解説していきます。

金属サイディングは、金属ならではのメタル調柄はもちろんのこと、他にも木目調、塗り壁風、レンガ風、石風、メタル風など、さまざまなデザインパターンが豊富に揃っています。デザインによっては、パッと見ただけで窯業サイディングなのか?タイル張りなのか?板張りなのか?わからないと思います。
そのため、建物の形やスタイルに関係なく、洋風のデザインはもちろん、和風住宅でも自由自在に外観をデザインすることができます。これにより、どんな建物にも調和する美しい外観を実現できます。

また、定期的な清掃を行うことで、金属サイディングの美観を長期間保つことができます。清掃の頻度は地域によって異なりますが、適切なメンテナンスを行うことで、外観の美しさを維持することができます。

石柄・石積み柄
石柄・石積み柄
レンガ・タイル柄
レンガ・タイル柄
木調柄
木調柄
塗り壁調柄
塗り壁調柄
メタル調柄
メタル調柄
[画像]日本金属サイディング工業会
経済的で長持ち

金属サイディングは、他の外壁材に比べてメンテナンスの手間がほとんどかからず、長期間にわたって使用できるため、総合的なコストパフォーマンスに優れています。定期的な補修や再塗装の必要が少なくなり、経済的な負担が大幅に軽減されます。
金属サイディングの製品そのもののコストは一般的な外壁材に比べると高くなりますが、メンテナンスにかかる費用が抑えられるので、初期コストがかかることを差し引いても、結果的に経済的であると言えます。
耐久性が高いため、頻繁な補修や交換が不要で、長期的な視点で見ても経済的なメリットが大きいです。

また、金属サイディングはその耐久性から、建物の価値を長期間維持することが可能です。住宅の売却時や資産価値の評価においても、高品質な外壁材はプラスの影響を与えるため、将来的な資産価値の向上にもつながります。

冷暖房の効率が向上し、光熱費の削減にも大きく貢献します

金属サイディングは、非常に高い耐久性を持ち、優れた断熱性能を備えているため、室内の温度を快適に保つことができます。夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を実現することで、冷暖房の効率が向上し、光熱費の削減にも大きく貢献します。

金属サイディングは、しん材として高性能な硬質プラスチックフォームなどの断熱材を一体成形しています。この一体化された断熱材により、建物全体の省エネルギー性能が大幅に向上します。断熱材がしっかりと組み込まれているため、外部からの熱の侵入や内部からの熱の逃げを効果的に防ぎ、室内の温度を快適に保つことができます。
また、他の外壁材に比べると、金属サイディングが高い断熱性能を誇っていることが下記の図からよくわかります。

断熱性能の比較図
断熱性能の比較図
[出典]日本金属サイディング工業会

金属サイディングは、表面が金属板でできているため、水の吸収や浸透をしっかりと防ぎます。さらに、接合部にはかん合方式が採用されており、優れた防水性能を発揮します。この防水性能は日本工業規格(JIS)で定められた250Pa以上の基準を満たしており、雨や湿気から建物をしっかりと守ります。

金属サイディングには、防火性能を強化した製品も多数存在します。これらの製品は、防火材料や防火構造が採用されており、用途に応じて選ぶことができます。

実は金属サイディングの歴史は古く、1960年代に登場し、50年以上の歴史があります。当時、建築材料としての金属の利用が広がり始め、特に鉄やアルミニウムが外壁材として注目されました。産業革命に伴い、製造技術が飛躍的に向上したことで、金属サイディングの大量生産が可能となり、建築現場での採用が増加しました。

1980年代にはガルバリウム鋼板が登場し、金属サイディングの耐久性と美観を大幅に向上させる画期的な出来事でした。ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金めっき鋼板であり、従来の亜鉛めっき鋼板と比較して錆びにくく、長期間にわたり美しい外観を保つことが可能となりました。
日本では経済成長とともに住宅需要が急増し、迅速かつ効率的な建築資材が求められる中で、金属サイディングはその軽量性と耐久性から注目を集めました。特に、都市部では耐震性や防火性の高さが評価され、徐々に普及が進みました。

1990年代に入り、金属サイディングの技術が飛躍的に向上しました。加工技術の進化により、デザイン性が向上し、住宅の美観を損なわないスタイリッシュな外観が実現可能となりました。また、環境意識の高まりとともに、リサイクル性の高い金属サイディングが環境負荷の低減に寄与することから、さらに需要が拡大していきました。

2000年代に入り、金属サイディングはさらなる技術革新とデザインの多様化を遂げています。特に、ステンレスサイディングや高性能アルミサイディングの開発により、耐久性と美観がさらに向上しました。これらの新素材は、環境に配慮したリサイクル性やエネルギー効率の高さから、持続可能な建築材料としても注目されています。
また、金属サイディングの表面処理技術も進化し、豊富なカラーバリエーションやテクスチャ加工が可能となりました。これにより、住宅のデザイン性が飛躍的に向上し、モダンでスタイリッシュな外観を実現することができるようになりました。木製サイディングとの組み合わせや、異素材とのコーディネートも容易になり、個性的な外観を演出することが可能となっています。

日本金属サイディング工業会 施工事例/リフォーム

金属サイディングは、既存の外壁を取り壊さずに新たな外装を施すカバー工法に非常に適した材料です。カバー工法とは、古い外壁材の上に新しい外壁材を重ねて施工する方法で、リフォームやリノベーションに適しています。重ね張りすることで外壁が二重となり、断熱性や防水性もアップにもつながります。
施工時間も短縮され、住みながらの工事が可能なので、生活を大きく妨げることなくリフォームが可能です。
金属サイディングは非常に軽量な素材であるため、既存の建物構造に大きな負担をかけずに取り付けることができます。軽量性により、基礎や梁などの構造部分を強化する必要が少なく、施工コストの削減にも繋がります。

金属サイディングは、従来の窯業サイディングの約1/4の重量しかありません。この軽量性により、建物の柱や梁などの構造部分にかかる負担が大幅に減少します。
また金属サイディングは、取り付け方法が非常に工夫されています。片側を釘で固定し、もう片側をかん合方式で取り付けることで、外壁が地震などの揺れに対して柔軟に対応できるようになっています。この設計により、外壁材が建物から外れたり、ひび割れたりするリスクが大幅に低減されます。結果として、建物全体の耐震性が向上し、地震多発地域でも安心して使用することができます。

金属サイディングは、多様なカラーやテクスチャー、パターンが用意されており、建物のデザインに合わせて自由に選択できます。和風・洋風どちらの一般住宅でも、オフィス・工場などでも、木調やレンガ調、メタル調など、さまざまな外観を実現できるため、建物の個性を引き立てることができます。
外壁塗装では実現できない大胆なイメージチェンジが可能であることも、大きなメリットとなるでしょう。

金属サイディングの表面には主に4種類の塗装金属板が使用されています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

金属サイディング
[出典]日本金属サイディング工業会

ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金めっき鋼板で、アルミニウムを55%含んでいます。アルミニウムの耐久性と亜鉛の防食効果を持ち、従来の亜鉛めっき鋼板よりも数倍錆びにくい優れた材料です。
ガルバリウム鋼板は、耐久性と経済性のバランスが取れているため、多くの住宅で採用されています。特に、錆びにくさと豊富なデザインオプションが魅力です。

  • 耐久性と耐食性
    アルミニウムの耐久性と亜鉛の犠牲防食作用により、錆びにくく長期間美しい外観を維持します。
  • コストパフォーマンス
    ガルバリウム鋼板は、1平方メートルあたり5,000円~8,000円程度と、他の金属サイディングと比較してコストパフォーマンスが高いです。
  • 耐久年数
    適切なメンテナンスを行えば、25~30年程度の耐久性を持ち、場合によっては40年まで持続することもあります。

溶融亜鉛めっき鋼板に焼付け塗装を施したものです。耐久性が高く、見た目も美しい仕上がりになります。耐久性と美観を兼ね備えた外壁材として人気があり、特に防水性と多彩な色彩が求められる住宅に適しています。

  • 優れた防水性
    防水性能が高く、雨や風から建物をしっかりと守ります。
  • 多彩な色彩
    焼付け塗装により、豊富な色彩が可能で、住宅のデザインに合わせた多様な外観を実現します。

アルミニウム合金を使用した塗装板です。加工がしやすく、錆びに非常に強い材料です。さらに軽量なので、建物への負担が少なくなります。
軽量で錆びにくいため、地震が多い日本の住宅環境にも適しています。また、加工のしやすさから、複雑なデザインや個性的な外観を求める住宅に最適です。

  • 軽量性
    非常に軽量で、建物への負担が少ないため、構造に柔軟性を持たせることができます。
  • 高い耐食性
    アルミニウム合金は錆びにくく、長期間にわたり美しい外観を保ちます。

塗装ステンレス鋼板は、耐食性に優れたステンレス鋼を使用した塗装された外壁材です。高級感のある光沢と質感が特徴で、長期間にわたり美しい外観を維持します。
高級感と耐久性を重視する住宅に最適です。特に、長期間にわたり美しい外観を維持したい方や、海沿いなどの厳しい環境での使用に適しています。

  • 優れた耐食性
    ステンレス鋼は非常に錆びにくく、海沿いや湿潤な環境でも長期間使用できます。
  • 高級感のあるデザイン
    ステンレス特有の光沢と質感により、洗練された高級感のある外観を実現します。
  • 耐久性
    耐久性が非常に高く、長期間にわたり性能を維持します。
  • 加工の容易さ
    ステンレス鋼は加工しやすく、多様なデザインオプションが可能です。

これまで説明したような金属サイディングの特徴や機能は、専門業者による施工が大前提となります。
一般的な外壁(窯業サイディング)とは異なり、金属サイディングの施工には、正確な加工や取り付け方法、適切な防水処理など、専門的な知識と技術が求められます。従って、金属サイディングを長期間にわたり美しく機能的に保つためには、金属板金工事を専門とする業者に依頼することが極めて重要です。
専門業者は金属サイディングに関する技術を熟知しており、建物の構造や環境条件に応じた最適な施工方法を提案・実施します。

「屋根修理の匠ひおき」では、金属屋根や金属サイディングの施工を専門とする経験豊富な職人が施工しており、金属サイディングの施工において高い技術力と確かな品質を提供しています。
金属サイディングの導入をお考えの際は、ぜひ当社にご相談ください。専門的なアドバイスと高品質な施工で、安心して長く住める快適な住まいを実現します。

日置 卓弥

日置 卓弥

屋根修理の匠ひおきの代表です。哲学で学んだ独特な視点を屋根修理の仕事に活かし、お客様の期待を超えるサービスを実現するために日々努力しています。

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