【兵庫県神戸市灘区】バルコニー防水工事|ウレタン通気緩衝工法で雨漏りを止めた防水改修事例

兵庫県神戸市灘区のK様邸で行ったバルコニー防水工事(ウレタン通気緩衝工法)の施工事例をご紹介します。「1階の天井にシミが出てきた」というご相談から現地調査にうかがい、原因は2階バルコニーの防水層の劣化と判明。すでに雨漏りが発生している下地でも確実に止水できる通気緩衝工法を採用し、脱気筒の設置まで含めてしっかりと納めました。現地調査から完成までの全工程を、写真とあわせて詳しくご紹介します。

工事概要|兵庫県神戸市灘区・バルコニー防水工事

  • 施工エリア:兵庫県神戸市灘区
  • 建物:戸建住宅(2階バルコニー)
  • 工事種別:防水工事(ウレタン防水・通気緩衝工法)/雨漏り修理
  • ご相談内容:室内天井の雨染み・雨漏り
  • 採用工法:ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)+脱気筒1箇所
  • 主な施工内容:ブルーシート養生(雨漏り軽減の応急対策)/ケレン清掃・下地調整/土間目地コーキング打ち替え/通気緩衝シート敷設/立上り部 高靱性ウレタン防水(2回塗り)/脱気筒取り付け/ウレタン防水材2回塗り/トップコート仕上げ
  • 現地調査:2026年6月23日
  • 施工期間:約1週間

ご相談のきっかけ|「1階の天井にシミが出てきた」

今回のご相談は、台風の時に天井から水滴が流れてきたのがきっかけでした。よく見ると室内の天井にじわりと広がるシミを発見。雨漏りは、天井にシミが出た時点ですでに「かなり前から水が入っていた」というケースがほとんどです。天井裏の断熱材や野縁が水を吸い、それが侵食して初めて、目に見えるシミとなって表面に現れるためです。

「まだポタポタ落ちてはいないから」と様子を見てしまうと、内部の木部が腐食し、カビの発生や下地の交換といった大掛かりな工事につながる可能性があります。シミを見つけた時点でご相談いただくことが、肝心になってきます。

現地調査|室内の雨染みと、原因となっていたバルコニー土間

まずは室内の状況を確認します。天井のクロスには広範囲に雨染みが出ており、天井と壁の取り合い部分ではクロスの浮きも見られました。シミの位置から、真上にあたる2階バルコニーが疑わしいと判断。

【現地調査】室内の天井に広がった雨漏りのシミ(兵庫県神戸市灘区)
【現地調査】室内の天井に広がった雨漏りのシミ(兵庫県神戸市灘区)
【現地調査】エアコン上部の天井に残る漏水跡
【現地調査】エアコン上部の天井に残る漏水跡
【現地調査】天井と壁の取り合いに出た雨染みとクロスの浮き
【現地調査】天井と壁の取り合いに出た雨染みとクロスの浮き

実際にバルコニーへ上がってみると、土間のコンクリートには全面にひび割れが走り、目地のシーリングも痩せて切れている状態でした。防水層としての機能はほぼ失われており、降った雨がひび割れと目地から下地に浸入し、室内へ回り込んでいたと判断しました。

【現地調査】雨漏りの原因と特定したバルコニーの土間
【現地調査】雨漏りの原因と特定したバルコニーの土間

なぜ「通気緩衝工法」を選んだのか

ウレタン防水には、下地に直接塗り重ねる密着工法と、通気緩衝シートを挟む通気緩衝工法(絶縁工法)の2種類があります。今回あえて通気緩衝工法を選んだのには、明確な理由があります。

すでに雨漏りが起きている下地は、コンクリート内部が水分を含んでいます。この状態で密着工法を行うと、日射で温められた内部の水分が水蒸気となって逃げ場を失い、防水層を内側から押し上げて「膨れ」を起こします。膨れた部分はやがて破れ、数年で再び雨漏りが再発してしまいます。

通気緩衝工法では、下地と防水層の間に通気層のあるシートを挟み、そこに集まった水蒸気を脱気筒から外部へ逃がします。下地の湿気に左右されず、膨れを防ぎながら長持ちする——これが、雨漏りが発生した現場で通気緩衝工法が選ばれる理由です。

施工前|劣化が進んだバルコニーの土間

工事初日の状態です。土間全体にひび割れ(クラック)が発生し、笠木際や立上りの取り合いには黒ずみが広がっていました。
目地部分のシーリングも硬化・肉やせしており、ここが水の入口になっていたことがはっきりわかります。

【施工前】ひび割れと目地の劣化が進んだバルコニー土間
【施工前】ひび割れと目地の劣化が進んだバルコニー土間

バルコニー防水工事の流れ|全8工程

1. ブルーシート養生(雨漏りの応急対策)

着工までの間、雨が降るたびに室内へ水が入ってしまうため、まずはバルコニー全体をブルーシートで養生し、雨漏りを軽減する応急処置を行いました。
防水工事は下地が乾いた状態でなければ施工できません。「工事日まで被害を広げない」ための、地味ですが大切な対策です。

2. ケレン清掃・下地調整とプライマー塗布

【施工前】立上り際に残る黒ずみと下地の傷み【施工開始】ケレン清掃で下地を目荒らし

ディスクサンダーやワイヤーブラシで土間表面をケレンし、汚れ・脆弱な層を削り取ったうえで、あえて細かい傷をつける「目荒らし」を行います。
ここで下地をきちんと作り込めるかどうかが、防水層の密着性、ひいては寿命を決めます。清掃後、下地と防水材をつなぐ接着剤の役割を果たすプライマーをローラーで塗布しました。

【施工中】ケレン清掃で下地を目荒らしし、プライマーを塗布
【施工中】プライマーを塗布

3. 土間目地のコーキング打ち替え

土間の伸縮目地は、コンクリートの動きを吸収する部分であると同時に、劣化すると真っ先に水の入口になる部分です。既存のシーリングをすべて撤去し、入隅もあわせて処理したうえで、新しいシーリング材を充填しました。防水層を塗る前にこの下ごしらえを済ませておくことで、目地の動きによる防水層の切れを防ぎます。

【施工中】土間目地のコーキングを撤去し、新規に打ち替え
【施工中】土間目地のコーキングを撤去し、新規に打ち替え

4. 通気緩衝シートの敷設

下地の湿気を逃がすための通気緩衝シートを、平場全面に隙間なく敷き込みます。シート同士のジョイント部にはテープを貼り、段差ができないよう平滑に処理します。
この一枚が下地と防水層を絶縁し、下地のひび割れが防水層にそのまま伝わることも防いでくれます。

【施工中】通気緩衝シートを平場全面に敷き込む
【施工中】通気緩衝シートを平場全面に敷き込む
【施工中】通気緩衝シートとジョイントテープの施工が完了
【施工中】通気緩衝シートとジョイントテープの施工が完了

5. 立上り部の高靱性ウレタン防水

笠木際や外壁との取り合いといった立上り部分は、雨水が集中しやすく、また建物の動きの影響も受けやすい部位です。ここには垂れにくく伸びのある高靱性ウレタンを採用し、2回塗りでしっかりと膜厚を確保しました。平場と立上りを一体で仕上げることで、継ぎ目のないシームレスな防水層ができあがります。

【施工中】立上り部に高靱性ウレタンを塗布
【施工中】立上り部に高靱性ウレタンを塗布

6. 脱気筒の取り付け

通気緩衝工法の心臓部となるのが脱気筒です。通気層に集まった水蒸気を屋外へ排出する装置で、今回は1箇所設置しました。
設置部は補強クロスを伏せ込み、ウレタンでていねいに塗り包んで、脱気筒まわりが新たな水の入口にならないよう処理しています。

【施工中】脱気筒を設置し、補強クロスとウレタンで納める
【施工中】脱気筒を設置し、補強クロスとウレタンで納める

7. ウレタン防水材の塗布(2回塗り)

いよいよ防水層本体の施工です。液状のウレタン防水材を、金ゴテとローラーで均一に塗り広げていきます。1回目が硬化したのを確認してから2回目を塗り重ね、規定の膜厚を確保しました。
ウレタン防水の性能は「塗った膜の厚み」でほぼ決まります。1回で厚く塗るのではなく、2回に分けて確実に積層することが長持ちの条件です。

【施工中】ウレタン防水材の1回目塗布
【施工中】ウレタン防水材の1回目塗布
【施工中】ウレタン防水材の2回目塗布で規定の膜厚を確保
【施工中】ウレタン防水材の2回目塗布で規定の膜厚を確保

8. トップコートで仕上げ

最後に、ウレタン防水層を紫外線から守るトップコートを塗布します。
ウレタンは紫外線に弱く、むき出しのままでは急速に劣化してしまうため、この仕上げが防水層の寿命を大きく左右します。歩行時の摩耗からも防水層を守ってくれる、いわば「防水層の日焼け止め」です。

【施工中】仕上げのトップコートを塗布
【施工中】仕上げのトップコートを塗布

施工後|雨漏りの不安が解消されたバルコニー

ひび割れだらけだった土間が、継ぎ目のない一枚のウレタン防水層に生まれ変わりました。立上りから平場まで一体で仕上がっているため、水の入る隙がありません。
脱気筒によって下地の湿気も逃がせるようになり、膨れによる早期の再劣化も防げます。K様にも「これで安心して雨漏りがなくなる」とお喜びいただけました。

【施工後】ウレタン通気緩衝工法で生まれ変わったバルコニー
【施工後】ウレタン通気緩衝工法で生まれ変わったバルコニー

ウレタン通気緩衝工法のメリット

  • 雨漏りが起きている下地でも施工できる:下地に含まれた水分を脱気筒から逃がせるため、膨れを起こしにくく、確実な止水が可能です。
  • 複雑な形状にも継ぎ目なく施工できる:液状の防水材なので、排水口まわりや立上り、入隅など、シートでは納めにくい部分もシームレスに仕上がります。
  • 既存下地の動きを吸収する:通気緩衝シートが下地と防水層を絶縁するため、コンクリートのひび割れが防水層へ直接伝わりません。
  • 既存防水層を撤去しなくてよい場合が多い:解体・処分費を抑えられ、工期も短く済みます。

バルコニー防水のメンテナンス時期の目安

ウレタン防水の防水層は、一般に13〜15年程度が寿命の目安といわれています。ただしこれは、表面のトップコートを定期的に塗り替えていることが前提です。
トップコートは5〜8年ごとの塗り替えが推奨されており、これを怠るとウレタン層が紫外線でダメージを受け、寿命が一気に縮んでしまいます。

次のようなサインが出ていたら、点検のタイミングです。

  • 防水層の表面が色あせている/粉が付く(チョーキング)
  • 細かいひび割れが出ている
  • 部分的に膨れている、ぶかぶかしている
  • 水たまりがなかなか引かない
  • 下の階の天井にシミが出ている

よくあるご質問|バルコニーの防水工事

Q. 天井にシミが出ていますが、まだポタポタ落ちていません。急ぐべきですか?

A. 早めの点検をおすすめします。シミが見えている時点で、天井裏にはすでにかなりの水が入っています。放置すると木部の腐食やカビにつながり、防水工事だけでは済まなくなります。

Q. 工事中、バルコニーは使えませんか?

A. 施工中〜硬化までの間はお使いいただけません。今回は実働3日でしたが、洗濯物などのご予定は事前に打ち合わせのうえ調整させていただきます。

Q. 密着工法のほうが安いと聞きましたが、そちらではだめですか?

A. 下地が乾いていて雨漏りもしていない場合は、密着工法でも問題ありません。ただし、すでに雨漏りしている・下地が湿っている現場では、膨れによる早期の再劣化リスクが高いため、通気緩衝工法をおすすめしています。

Q. 雨漏りの原因がバルコニーかどうか分かりません。

A. 雨漏りは、屋根・外壁・サッシまわり・ベランダなど原因が複数にまたがることも多い症状です。現地調査で室内外の状況を確認したうえで、原因をご説明します。調査・お見積りは無料です。

兵庫県神戸市の防水工事・雨漏り修理は「屋根修理の匠ひおき」へ

創業72年の屋根修理の匠ひおき(株式会社日置)は、兵庫・大阪・京都・奈良・三重・和歌山・滋賀で、屋根・外壁・防水・雨どい・雨漏り修理に対応しています。神戸市をはじめ兵庫県内の施工実績も多数ございます。

「天井にシミが出てきた」「バルコニーの防水がそろそろ心配」——そのタイミングでご相談いただけると、工事の規模も費用も最小限で収まります。現地調査・お見積りは無料で承っております。お気軽にお問い合わせください。

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