奈良県橿原市にて新築住宅の板金工事のご依頼をいただきました。
【施工地域】奈良県生駒市
【築年数】新築
【施工箇所】笠木
【使用材料】ガルバリウム鋼版(SGL鋼板)
【施工期間】約1週間
今回ご依頼いただいたのは、奈良県生駒市にある工務店様の新築現場です。
屋上やバルコニーの立ち上がり部分(パラペット)の天端に取り付ける「笠木(かさぎ)工事」をいたしました。
- ご依頼内容:
- 笠木の取り付け(板金工事)
- ガルバリウム鋼板を加工して取り付け
- 接着面にはコーキングを使用し、ビスが見えない仕上がり
建築工事の仕上げ段階で重要になるこの笠木施工は、見た目の美しさだけでなく、雨仕舞の最終的な仕上がりに大きく影響します。
笠木の役割
笠木とは、外壁の最上部などの立ち上がり面(パラペット)の天端に取り付ける板状の金属部材です。
雨仕舞という言葉が示す通り、雨や雪などの水分が建物内部へ侵入するのを防ぐ役割があります。
- 雨水の浸入防止
- 笠木がない、または下地の木材だけの状態だと、雨水が壁や下地へ直接入り込む原因となります。
- 適切な取り付けがされていれば、雨漏りリスクを大幅に減らし、建物の耐久性を高めます。
- 仕上がりの良さ
- 外観に合わせた色や形状に成型できるため、建物全体のデザイン性がアップ。
- 建築物の頂部がきれいにそろうことで、シャープで洗練された印象を与えます。
- 保護・メンテナンス性
- 外壁の最上部をカバーすることで、木材や躯体などの下地の劣化を防止。
- 点検や修理が必要になった場合でも、笠木を外すことで下地の状態をすぐに確認できます。
施工上の注意点
笠木の防水性と仕上がりの良さを最大限に引き出すため、以下の点に注意しました。
下地の調整
- 精密な調整:
下地の木材がまっすぐ平行に取り付けられているかを事前に厳しくチェック。歪みがあればビス打ちで不陸調整を行い、笠木の設置面を平らに整えます。 - コーキング(接着剤)塗り:
笠木は強風に飛ばされないため、コーキングを丁寧に塗ります。下地とガルバリウム鋼板とを強力に密着させます。
ビスの頭が見えないように取り付け
- 仕上がりと防水性の両立:
ビス頭が露出しない工法を採用。ビスからの雨水侵入を防ぎ、錆や雨漏りのリスクを軽減します。 - 施工の難易度:
重なり部など入り組んだ形状の箇所は、鋼板に微妙な加工が必要。ミリ単位での作業を行いました。
正確な加工と重ね合わせ
- 継ぎ目のきれいな仕上がり:
笠木同士が重なる部分は細心の注意を払い、1mmの精度で寸法を合わせ、おさまりを考慮します。 - かさねの防水対策:
笠木同士の重ね部は特に丁寧にコーキングを充填。雨水の侵入を防ぎ、防水性を強化します。
施工の流れ
施工の手順は以下の通り。各工程で細部まで注意を払うことで、長持ちする高品質な笠木工事をします。
- 下地の確認
- 木材がしっかり固定されているか、歪みがないかチェック。
- 必要に応じて補強や調整を実施。
- ガルバリウム鋼板の採寸・加工
- 建物の寸法を正確に測定し、鋼板を切断・曲げ成型。
- 成型された製品を、笠木が下地に合うように、1mm単位で調整し加工。
- コーキング塗布と固定
- 下地木材の表面にコーキングを均一に塗り、笠木と密着させます。
- 笠木を仮置きして位置確認後、見えない位置にビス留めをする。
- 重ね部分の防水処理
- 継ぎ目やかさね部分に念入りにコーキングを充填。
- 最終のおさまりを確認後、施工完了。
今回使用した「ガルバリウム鋼板」の特徴
取り付けたのは、ガルバリウム鋼板の笠木です。
ガルバリウム鋼板は、亜鉛・アルミニウム・シリコンを組み合わせた合金を鋼板にめっき処理しており、以下のようなメリットがあります。
- 軽量かつ高い防錆性
- ガルバリウム鋼板の最大の利点は、軽くて錆に強いこと。
- 台風や大雨などの災害時においても長期間耐えられる頑丈さが期待できます。
- 加工のしやすさ
- 曲げや切断が容易で、現場の形状に合わせた施工が可能。
- 複雑な角度や湾曲にも対応できるため、建物のデザインに合わせることができる。
- きれいな仕上がり
- 表面が滑らかで、色味も選べます。
- グレーなどの落ち着いた色を選ぶことで、モダンな建築とも相性が良いです。
完成
当社が大切にしていること
- 丁寧なヒアリングと現場調査
- お客様や工務店様のご要望を詳しく伺い、最適な施工方法を提案。
- 現場ごとの条件などを考慮し、より効果的なプランを立案します。
- 高い技術力と安全管理
- ガルバリウム鋼板などの板金施工には、1mm単位の正確さが不可欠。
- 当社の職人チームは、安全第一で作業しつつ、品質を追求する姿勢を貫いています。
- アフターフォローの充実
- 施工後の定期点検やご相談にも柔軟に対応。
- お客様が長期的に安心して暮らせるよう、必要に応じてメンテナンス方法をアドバイスしています。
まとめ
奈良県生駒市の工務店様からご依頼いただいた板金工事では、ガルバリウム鋼板製の笠木を木下地にコーキングで固定し、1mm単位で細部までこだわった施工を行いました。
笠木の取り付けは建物の耐久性と外観を左右する重要な工程であり、正確な寸法合わせと防水処理がカギを握ります。
当社では、屋根工事・板金工事など幅広くご対応いたします。
建物の状態やご要望に合わせ、最適なプランをご提案いたしますので、屋根に関するお悩みがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。