兵庫県芦屋市のN様邸で行った、雨漏りの修理を兼ねた屋根の葺き替え工事をご紹介します。
N様邸の屋根は、まわりをパラペット(屋根の外周に立ち上げた壁)で囲んだ、瓦棒葺き(かわらぼうぶき)の金属屋根です。屋根に降った雨は、パラペットの内側にある「箱どい(内樋)」に集まり、排水口から外へ流れる仕組みになっています。
屋根をめくって調べると、雨漏りの原因は軒先(屋根の端で、箱どいに水を落とす部分)でした。軒先の唐草(水切りの板金)が錆びて継ぎ目から水が回り、下地に穴があくほど傷んでいました。屋根の上から見ただけでは分からない場所です。
そこで既存の屋根をめくって下地から整え、軒先の唐草と箱どいを新しい板金で納め直し、屋根を瓦棒葺きから立平葺き(たてひらぶき)の金属屋根に葺き替えました。めくって分かった原因と、職人が現場で板金を加工して納めた工程を、写真で順にご紹介します。
工事概要
- 施工エリア:兵庫県芦屋市
- 施工時期:2026年7月
- 建物:パラペットに囲まれた金属屋根の住宅
- ご相談内容:雨漏り
- 工事種別:屋根葺き替え工事(雨漏り修理・箱どいの作り直し・雨どい交換を含む)
- 既存屋根:瓦棒葺きの金属屋根(塗装仕上げ)
- 使用材料:金属屋根材(立平葺き)、改質アスファルトルーフィング(下葺き材)、唐草(軒先水切り・現場に合わせた特注加工品)・箱どい・棟包み・パラペット天端などの板金、パナソニックの雨どい(集水器・竪樋)
- 施工面積:屋根 約50㎡/軒先・箱どい 約14m
- 主な施工内容:既存屋根の撤去・処分、下地の補修(合板)、下葺き材の施工、唐草(軒先水切り)の施工、箱どいの板金施工、立平葺きの屋根施工、棟包み・壁際水切り・パラペット天端の板金施工、集水器・竪樋の交換
- 工期:約5日間
- 保証:施工範囲の工事保証10年
ご相談のきっかけ
N様からは、雨漏りのご相談をいただきました。パラペットに囲まれた屋根は、地上から屋根の上や箱どいの中がほとんど見えません。どこから水が入っているのか、外から見ただけでは分かりにくい屋根です。
職人が屋根に上がり、屋根面・箱どい・排水口を一つずつ確かめました。
施工前|調査でわかったこと
屋根の表面は塗装で補修されていて、パッと見たところ大きな傷みは見えませんでした。

箱どいや軒先の板金は、屋根材の下に入り込んでいます。表面を塗装しても、錆が進んだ板金や、その下の下地の状態は確かめられません。雨漏りの原因を確実に止めるため、屋根を一度めくって下地から直す「葺き替え」をご提案しました。
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工事の流れ
①既存屋根の撤去|めくって分かった雨漏りの原因
既存の屋根材をはがしていきます。表面の塗装はきれいでも、瓦棒の桟(屋根の縦の出っ張り)の中は錆が進んでいました。塗装がきれいに見えても、中が錆びていることはよくあります。


屋根材をめくると、軒先の唐草が錆び、帯状に錆が広がっていました。唐草の継ぎ目から軒先に水が回り、下地には穴があいていました。これが雨漏りの原因です。



②下地の補修と下葺き材の施工
傷んだ下地の上に合板を張り、平らで丈夫な下地に整えます。その上から、改質アスファルトルーフィング(下葺き材)を屋根全面に張りました。下葺き材は、屋根材の下で雨水を止める二重目の防水です。



③箱どい(内樋)の作り直し
箱どいの中にも新しい防水シートを敷き込み、その上に新しい板金の箱どいを納めます。角や継ぎ目はシーリングで処理し、水の入り口をふさぎます。


板金の加工|現場に合わせて職人が曲げています
箱どいの角は、パラペットの寸法や角度に合わせて、職人が板金を一枚ずつ折り曲げて作ります。軒先の唐草も、この屋根に合わせて加工した特注品です。既製品では合わない部分を現場で加工できるのが、板金店の仕事です。水が集まる角は、重ね方の向きにも気を配って納めています。




④立平葺きの屋根材を張る
箱どいを納めたら、立平葺きの屋根材を張っていきます。立平葺きは、水の流れる方向に継ぎ目がない縦長の金属屋根で、勾配の緩い屋根にも使われる葺き方です。


⑤パラペット天端・棟の板金
パラペットの天端(上面)には防水テープを張り、上から板金をかぶせます。屋根の頂部の棟にも、新しい棟包みの板金を取り付けました。

⑥雨どいの交換
箱どいの水を受ける集水器と竪樋(たてどい)を、パナソニックの雨どいに交換しました。

施工後
立平葺きの金属屋根と、新しい唐草・箱どい・パラペットの板金がそろい、屋根全体が一新しました。雨漏りの原因だった軒先は、下地・下葺き材・唐草から納め直しています。


工法・材料のメリット
葺き替えにしたことで、雨漏りの原因まで直せた
既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる「カバー工法」は、撤去の手間が少ない工法です。ただ、今回のように雨漏りの原因が軒先の板金と下地にある屋根では、傷んだ部分がそのまま残ってしまいます。屋根をめくる葺き替えにしたことで、水が回っていた軒先を目で確かめ、合板・下葺き材・唐草・箱どいまで一から納め直すことができました。
立平葺きは水が流れやすい
立平葺きは、屋根材が軒先から棟まで縦に一枚でつながるため、水の流れる方向に継ぎ目がありません。勾配の緩い屋根にも使われる葺き方で、パラペットに囲まれた屋根とも相性のよい屋根です。
板金を現場で加工して納める
軒先の唐草や箱どいの角、パラペットまわりは、家ごとに寸法も形も違います。職人が現場で採寸し、板金を加工して納めることで、すき間の少ない雨仕舞い(雨水を入れない納まり)に仕上げています。
よくあるご質問
Q. 雨漏りの調査だけをお願いできますか?
A. 雨漏りの調査は、基本的に修理のお見積りとあわせて行っています。調査だけをご希望の場合は、別途費用がかかります。調査では職人が屋根に上がり、どこから水が入っているかを確かめ、写真をお見せしながらご説明します。まずは屋根や天井の写真をLINEで送っていただくご相談もご利用ください。
Q. 箱どいや排水口が詰まっていなくても、雨漏りするのですか?
A. はい。今回も排水口は詰まっていませんでしたが、軒先の唐草の継ぎ目が錆び、そこから水が回っていました。雨漏りの原因は、詰まりだけでなく、板金の錆や継ぎ目の傷みにあることもあります。
Q. カバー工法ではなく葺き替えにしたのはなぜですか?
A. 雨漏りの原因が軒先の板金と下地にあり、屋根をめくらないと直せなかったためです。屋根の下の状態によって、向いている工法は変わります。どちらがよいかは、現地で確かめてからご提案します。
Q. 屋根の表面がきれいなら、塗装だけで大丈夫ですか?
A. パッと見て塗装がきれいでも、中が錆びていることはよくあります。今回も、表面の塗装はきれいでしたが、瓦棒の桟の中や軒先の唐草は錆が進み、下地まで傷んでいました。塗装で済むかどうかは、表面だけでなく中の状態を確かめてから判断します。
Q. 保証はありますか?
A. 今回の工事では、施工した範囲に10年間の工事保証をお付けしています。
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芦屋市の屋根修理・雨漏り修理は「屋根修理の匠ひおき」へ
屋根修理の匠ひおき(株式会社日置)は、1954年創業、親子三代で続く板金・屋根工事店です。奈良県を拠点に、三重・大阪・京都・和歌山・滋賀・兵庫の屋根工事に対応しています。芦屋市をはじめ兵庫県内の屋根・雨どい・雨漏りのご相談も、職人が直接うかがい、屋根の上の様子を写真でお見せしながらご説明します。
「天井にしみが出てきた」「屋根の塗装がはがれてきた」など、気になることがあれば、まずは無料点検をご利用ください。
屋根・雨どいのお悩みは、職人に直接ご相談ください。
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